ももばちの軌跡

人のヤミが好きなだけのももばちの、ヤミの悲鳴とアイ。自分のヤミと向き合いながら生きる、ももばちの奮闘記。

【そこあげ物語 序章】はじまりの理由は、無責任

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幻のような1週間を経験した。

 

あの1週間は、本当に現実だったのだろうか。

 

現実とは思えないほど心地よくて、温かくて。

あの空間では、誰もが無防備に、裸になれた。

 

SOKOAGE CAMPとの出会い

2017年12月11日。

知り合いから、1つのメッセージが届いた。

 

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SOKOAGE CAMP。

宮城県の北東部に位置する気仙沼市という地で、1週間ひたすら自分と向き合いつづけるキャンプである。

 

このキャンプが、私をあんなに裸にさせることになるなんて、この時の私には想像もつかなかった。

 

 自分を変える覚悟はあるか

 送られてきたリンク先に飛んでみると、真っ先にこの言葉が飛び込んできた。

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SOKOAGE CAMP

 

「自分を変える覚悟はあるか」

 

おそろしい言葉だと思った。

 

私には、自分を変える覚悟があるんだろうか。

そんなこと、考えたくもなかった。

 

だから私は言い訳をした。

自分を変えるためではなく、誰かの人生を変えるノウハウを、参加者の目線から盗もうと思った。

本気の大人が運営しているキャンプがどんなものなのか、この目で見たいと思った。

 

その “ ついで ” に、今自分が直面している課題をちょっとでも解決できたらラッキーだなと。

そんな浅はかな考えで参加を決めた。

 

自分を変える覚悟なんて、最初からなかった。

 

自分には、必要のないキャンプだと思った。

これは、SOKOAGE CAMPのコンセプトムービーである。


SOKOAGE CAMP OO

私が最初にこの動画を見たのは、たしか申込みを済ませた数日後だったと思う。

 

そこには、過去のキャンプの様子と共に、参加者や主催者の声がおさめられていた。

 

動画の中で、主催者のゆっけさんが、次のように話している。

 

「大学生が自分の進路を決める前に、自分について向き合い考え直すような時間が必要だなと思ってこのプログラムをつくりました。」

 

この言葉を聞いた時、私の頭に浮かんだのは、自分自身ではなく、まわりの友人や後輩の顔だった。

 

 

私よりもこのキャンプを必要としている人がいる。

 

そんな気がした。 

 

だから私は、このキャンプを必要としていそうな人に声をかけまくった。

そして、1人の後輩が一緒にキャンプに行ってくれることになった。

 

今思えば、これも自分からの逃避だったのかもしれない。

私自身が自分と向き合わなくても、この後輩の成長を見届けることで、キャンプに参加する意義を見出したかった。

 

自分と向き合う必要性を、全く感じていなかったわけではない。

 

自分の弱さと向き合いたい。

変わらなければいけない。

 

そんな気持ちはあった。

 

でも、わざわざこのキャンプに参加しなくったって、すでに自分とは向き合っているし、自分のことはそれなりに分かっている。

 

たったの1週間で、自分の中の何かが変わるとは、到底思えなかった。

 

 

完全に、なめていた。

 

 

 

こうして私は、無責任な言い訳と共に、気仙沼へ向かうこととなったのだが――。

 

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次回、第1章では、いよいよ幻の1週間が幕を開けます。

 

momobachi.hatenablog.com

 

※現在、このSOKOAGE CAMPが、新たに参加者を募集しているみたいです。

ちょっとでも興味のある方は、ぜひ覗いてみてください。

SOKOAGE CAMP