ももばちの軌跡

人のヤミが好きなだけのももばちの、ヤミの悲鳴とアイ。自分のヤミと向き合いながら生きる、ももばちの奮闘記。

【そこあげ物語 第3章】自分のことは分からない

気仙沼で大学生が1週間自分と向き合う「SOKOAGE CAMP」。そこで起きたことや感じたことを綴った、幻の1週間の記録が「そこあげ物語」です。

連載ですので、まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。

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向き合えていなかった過去

人生グラフで号泣した私は、次の日になっても放心状態で、魂が抜けたようになっていた。

 

あれは、何だったんだろう。

 

自分の過去の話をしたのは初めてではない。むしろ、よく話す方だと思う。心乱されることもなく、「事実」として、淡々と。

 

自分の過去とはもう向き合えているし、過去のことといっても、そんな大したことはなかったと、そう思っていた。

 

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それでもあの時、自分の過去を「事実」としてではなく、「痛み」として話そうとして、声を詰まらせた自分がいた。

 

私は本当に過去と向き合えていたんだろうか?

 

今まで過去の話をする時は、重くならないように、一部の断片的な「事実」を表面だけ薄く切り取って話していたのだと思う。そうすることで、その「事実」の背後にある、「痛み」をなかったことにしていた。

 

それで、乗りこえたつもりになっていた。

 

過去を美化して封印するのではなく、「あの時、つらかったな」「自分、頑張ってたんだな」って、そのまま認められるようになりたい。

 

それが、過去と向き合うことなのだと思った。

 

自分が分からない

私はキャンプに参加する前、自分のことは分かっていると思っていた。

改めて自分について考える必要も、過去と向き合う必要もないと。

 

でも、あの人生グラフでの号泣事件から、私は自分のことを何も知らなかったのだと気づいた。

 

号泣してはじめて、自分が過去を引きずってるって気づいたから。

そして、過去のわだかまりが今に繋がっているってことも。

 

自分のことなど、何も分かっていなかった。

 

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※現在、このSOKOAGE CAMPが、新たに参加者を募集しているみたいです。

ちょっとでも興味のある方は、ぜひ覗いてみてください。

SOKOAGE CAMP